金持ち父さん、今頃。その1
ブームを過ぎてから、今頃読んでは感心しているのだけども、『金持ち父さん、貧乏父さん』『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』は非常におもしろい。これでは、多くの人が楽しんで読んで話題にもなるのだろうと思う。
とはいえ、これらが翻訳されたのは2000年、2001年ともうかなり経っている。当時、私の関心は別のところを向いていたようで、全く知らないでいた。
勝間和代さんの『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』を読んでから、ファイナンシャル・リテラシーの重要性に気づき、遅まきながら現在勉強しているところなのだ。私の場合は、勝間さんのご著書だったわけだけども、いったん、ある分野に興味を開かれるきっかけがあれば、どんどん知りたくなってくるもので、金融リテラシーに関心のある人のあいだでは、『金持ち父さん』シリーズが結構読まれて評価されていることを知る。
「金持ち父さん」で学ぶことは、ファイナンシャル・リテラシーを持たない多くの人々にとって、資産と負債の判別をしないこと、あるいは、見分けられないことが、経済面での問題を抱える大きな要因となっているということだ。お金に困ってお金のために働いているエンプロイーにとっては、収入を増やせば問題を解決できると思いこんで、一生懸命サラリーのための働いているという指摘は正しいと思う。
重要な指摘は、仮に収入が増えたとしても、同じだけ支出を増やしてしまうのが金融教育を受けていない人の習慣になっているため、収入を増やしてもますますお金のために働かなくてはならなくなる状態から抜け出せないということだ。
金持ち父さんシリーズは18冊あって(!)、今は2冊目を終えようとしているところ。しばらく、楽しんで読める書籍を発見した喜びでうれしい。
現在の社会のしくみとお金について知ったうえで、投資をするのかどうかは各人が判断することかと思う。それにしても、著者のキヨサキ氏が何度も著書で言っていることだが、私たちはいろいろな教育を受けて社会に出ているのにもかかわらず、金融に関する教育を受ける機会は本当にないのだなと思う。
すでに大人になってしまった人は、気がついたときから勉強するしかないのだけども、理想的には大人になってある程度のお金を使えるようになるまえに、たとえば学校教育の段階で、ファイナンシャル・リテラシーを身につけるようにすることが大切だと思う。
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