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2008年5月20日 (火)

『なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか』その2

 労働条件と外国人労働者の扱いに対しては、最近の日本の政策に対して、猛省を迫られる指摘だ。

 デンマーク社会では技術、才能、資格を尊重し、労働に対して正当な報酬で報いる健全さを持っています。ちなみに、この1万円という時給はおなじ職能を持つ人ならデンマーク人も外国人労働者も同額です。

 2007年現在、好景気によって労働人口が不足しているデンマークには、ポーランドやバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)などから多くの出稼ぎに来ています。デンマークの職人組合は国内で仕事をする外国人の職人に対して、デンマーク人の職人とおなじ労働条件を適用させることを雇い主に認めさせています。

 デンマークで働く職人は同一の職種では、雇用先、国籍に関係なく同一の報酬が保証されているのです。一般的な感覚では、雇い主にとっては不都合、デンマーク人の職人にとっては不公平、「俺たちと奴らはウデが違うのにおなじ賃金かよ」と不満が出そうですが、よく考えれば働く人の立場に立ったものなのです。

 安い労働賃金で諸外国から労働者を入れることを許容すると、人件費の高いデンマークの労働者は職場を奪われることになります。安い労賃がまかり通ると早晩、デンマーク人の労賃もダンピングされていきます。悪貨が良貨を駆逐するように、最低賃金が最低賃金をつねに追い抜いていくのです。そして、全体として労働賃金が下がっていくと税収が減り、その半面で失業保険、生活保護などの国の負担が増加します。

 このように考えて、デンマークの職員組合は、外国人労働者にも同一賃金を守っているのです。この点、パート雇用者、非正規労働者の時間給や雇用条件のために特別な活動をしていることが少ないように見える日本の労働組合に参考になる考え方だと思います。

 職人の教育を自ら行ない、報酬などで同業者を守り合う職人制度は、すでに1400年代から始まり、今日、雇用者側が国外から安い労賃で働く職人の入国を希望しても、いかなる者でもデンマークで働くばあいはデンマークの労働条件を適用させています。つぎの2つのことがそれを可能にしています。

 1つ目は、職人の労賃の決定に関して職人組合が大きな力を持っていることです。

 2つ目は、職人組合が外国人労働者を自分たちの問題として受け入れて、政策化していること、外国人労働者の低賃金を許さないことによって、自分たちの賃金を防衛する理性的な政策を打ち出していることです。

 これがデンマークでは、グローバル化する国際社会でも労働者や職人の雇用条件の改悪、労賃のダンピング攻勢に対する防波堤になっています。(P.110-112)

 これに続くところでは、日本が外国人労働者を「研修」という名の非常に低い賃金で働かせていることが労働者の全体の賃金ダンピングに大きく影響していることを指摘している。

 狭い自分の立場や範囲だけが守られればよいとするような態度がないところが、結果的に自分を含む狭い範囲の権利を守ることにもつながっている。そう考えると、自分とは違う立場で雇用されている労働者のことを軽視する態度は、結果的に自分の立場や権利を侵害することにつながっていると言えないだろうか。つまり、自分自身を大切にしない態度の集まりが、国籍や性別や職域の違う相手を大切にすることもできなくしている。

 このことは、「天につばする」の言葉通りに捉えられるほどには、単純ではないが、他人の権利を大切にしないことで、自分の権利も守れなくなっていく事態を招いていると言えよう。

 自分がどう働くかと、他人がどのように働いているかは、つながっている。自分(たち)さえよいという発想は、自分(たち)の権利さえ守れない。自分も相手も尊重されるような社会システムをつくるように、どうすればいいのか、いろいろ考えさせられた。

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