高温と多湿に注意。
この時期から、ある程度涼しくなる秋口まで、熱中症には注意が必要だ。高温でなくとも、湿度が高いとかかってしまうこともあること、室内でも油断できないことなどは、ニュースや気象情報、情報番組などで頻繁にとりあげられるようになった。このように注意喚起をするのは非常に大切だと思う。
室温が30℃を超えていなくても湿度が高いことが熱中症を発症させることがある。それは、湿度が高いと汗をかいて蒸発熱で体温を下げることができないから。つまり、発汗によって体温をさげるしくみを利用できないことになるからだ。
今日は職場が非常に蒸し暑く、雨も降ったりしたものだから、湿度がより高くなり、体力も消耗する日だった。他の人もだるそうにしていたから、私だけではないのだろう。
環境に配慮して夏場の冷房の温度設定を28℃にすること自体に異論はない。この運動が推進されるまでが、むしろ冷やしすぎだったと思っているくらいだ。今でも、電車やお店が冷え過ぎていてつらいという声も聞くことが多いのだけども、せめて公共施設やオフィスだけでも冷やし過ぎをやめていくことが重要だと思う。
ただ、設定については温度だけを見ていてもいけないのではないかと思う。というのも、体感温度(人間の温度感覚)は
人間の温度感覚は気温に左右されるだけではなく、湿度・風速・放射量の値や変化の速度や心理的な状態の影響を受ける。なかでも湿度による影響は大きい(体感温度とはより)。
からだ。ということは、同じ28℃でも、湿度が40%のときと65%のときでは、しのぎやすさにも大きな差が出てくることになる。これを、「ミスナールの体感温度」の計算式で算出すると、
湿度40%のときの体感温度=24.9℃
湿度65%のときの体感温度=26.8℃
となる。2℃近く差があることがわかるだろう。
ところで、今日の東京都心の降雨直後の湿度はおそらく非常に高かったと思われる。21時現在の千代田区の湿度は96%であるが、これで28℃だとすると体感温度はどうなるだろうか?
結果は、29.3℃である。
これだけだとよくわからないので、たとえば明日の予想(15時・晴れ)気温32℃、湿度46%と比較してみよう。
体感気温は、28.7℃となる。
つまり、外気温が32℃でもよく晴れていれば湿度が下がることで体感温度は28℃96%のときよりも低く快適に感じるということである。
以上のように考えてみると、現在の温度だけを基本にした空調設定は、生活者の実感とはそぐわないものだということがわかるだろう。この室温条件での職場では能率が下がることを報じている新聞もあったが、能率だけでなく体調も崩してしまう恐れもある。すでに取り付けられている設備上の問題もあるかとは思うが、温度だけでなく湿度も組み合わせた暑さ対策をしなければ、28℃設定自体も後退していくのではないかとさえ思う。
服装と礼儀・礼節を含めて、生活全体を28℃設定にあわせられるしくみづくりをすることが、これを無理なく続けていくためには不可欠だ。
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