「残業は悪」と思うくらいでちょうどよいかも?
『結果を出して定時に帰る時間術』(小室淑恵著、2008年2月7日刊行)は、タイトルどおりの内容の本である。ただ定時に帰るだけなら簡単だが、結果を出さなくては意味がない。そこで、どうするか。そのことが非常に細かなところまで書いてある。たとえば、先輩たちがたくさん残っているなかでどうすれば感じよく先に退社できるかについては、そのために使うセリフまで教えてくれている。「○○さんのおかげで効率よく仕事が終わりました」というのを言うことを忘れないこと、それも大きな声で。
この例でわかるように、始業から終業までのあらゆる場面で細かな設定のもと、こういうときはこうすると指南してくれる。
「定時に帰れ」ということも繰り返し強調しているのだが、残業をしないほうがよい、ではなく残業をすることが会社に迷惑をかけている、というくらいの強いトーンで主張するところが注目すべき点かと思う。
世の中の「残業しないと悪い」という風潮を、一気に「残業は悪」(著者の表現ではありません)にしてしまおうとする辺り、すばらしい意欲作だと言える。
若い女性向けに書かれているが、若くなくても女性でなくても、一読するとよいと思う。
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