これまでの読書論をまとめて、さらに進化させる。
『読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ 』(勝間和代著、2008年10月1日刊)
勝間さんを発見して以来、雑誌などでさまざまな書籍を薦めておられたり、読書について持論を述べておられるもののうち、おそらく、多くに目を通してきたと思う。本について語る人や本の紹介欄を見るのは楽しいが、勝間さんのはその中でも相当おもしろい。理由は簡単で、膨大な数に目を通しつつも紹介できるのは相対的に非常に少ない数でしかないため、大変厳選されたラインナップになっていることと、それらがなぜよいのかという推薦の理由を明確に言いきっておられる点かと思う。
本書は、勝間さんのこれまでの読書のすすめをまとめて1冊にしたものである。それだけでなく、書店さんや過去の勝間本を読んで影響を受けた読者のコメントなども豊富に紹介してある。したがって、現在までにあまり読書をしてきていない層に向かって読書生活の勧めをするだけでなく、読書自体のおもしろさを知っている人たちに向けても興味のもてる内容になっている。
タイトルの読書進化論は、読書によって自分が進化すること、ウェブ時代における読書行為の進化形のすすめを意味すると思うが、読む側だけでなく、売る側、書く側からの視点も満載で、私は勝間さんのこれまでにすでに発表されている読書論の進化を見ることができるようにも思った。
以下、私にとって印象に残ったところを記しておく。
・「カツマー」という言葉があること
・書店さんが追加発注をするときの、経験的な感覚などの話。
・出版社さんが初版や増刷する際の、部数決定をどのように行っているかの話。
・「勝間本」に共通して見られることだが、特に明確に打ち出して行われている、ウェブとの連動提案。本書自体がその実験の一部だという点。
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