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2009年1月 4日 (日)

年越し派遣村の明日以降が、気になります。

 今日から仕事をしていた私としては、明日から世の中が動きだすというのもあまりピンと来ないわけですが、そんなことよりも、気になることがあります。それは、4日まで滞在できるとして開放された厚生労働省の施設にいらっしゃる方々は、明日には省庁も仕事が始まるために、遅くとも明日の朝にはそこから退去せざるをえない、ということです。

 で、その後、どうなさるのでしょうか?今日も寒いですが、きっと明日も冷え込んで寒いと思います。起きていても外にずっといるとかなり厳しいはずです。寝てしまうと、凍死する危険だってあるのではないでしょうか。

 今夜まではなんとかなった方々は、明日の夜はどうなさるのでしょうか。

 そんなことを考えつつ、数日間暖房も切られたままで冷え切ったしまった建物のなか、なかなか暖まらない職場で仕事をしてきました。

 年末には、2008年を総括するような新聞記事がいくつか出ていました。年始には今年を展望するような大きめの記事を各紙が出しています。勝間さん×羽生さん対談はちょっと異色の組み合わせ。姜尚中さん×雨宮処凛さん対談(東京新聞)は、だいたいどういう内容か予想できますね。

 2008年12月29日付東京新聞では、「追い詰められた”ハケン”」として「2008年雇用受難」を大きな記事にしていました(その1)(その2)。秋葉原の事件についても触れています。派遣労働者の方々が、即、危険な人たちと考えるのは大変早計なことですが、秋葉原の事件については、派遣労働の不安定さと切り離しては考えにくいのでしょうか。インパクトのあった事件でもあったので、いくつかの新聞で取り上げられていました。

 2008年12月31日付朝日新聞(ここ)では、社会学者の見田宗介さんが、秋葉原の事件と、1968年の連続射殺事件を比較しながら、現在の世相と68年当時のそれ、また事件を起こしたとされる2人の類似点と相違点を語っておられました。68年の事件については知らないので、よくわからないのですが、事件の背景の読み解き方として参考になるかもしれません。

 まぁ、現在の私の知識では、妥当性が検討できないのですが。

【追記 2009.1.5】

 今朝、厚生労働省の講堂からは出なくてはなりませんが、新たな宿泊場所が決まったそうです。都内の元小学校校舎など4か所。ここでは、ハローワークや東京都が出張所を置くとか。派遣村の方全員が収容できるそうで、ひとまずはよかったですね。でも、ここの使用期限も12日までだそうですが。東京だけでないと思いますが、他の地域ではどうなっているのかも、気になります。

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コメント

えふさん
   見田宗介氏の分析は、さすがと思える面白さですが、2つの事例の比較なので妥当性は社会学者の僕でもわかりません。でも、社会的排除のあり方は、社会での人間関係の密度とともに変わるというのは非常に意味のある考察です。人的関係が密であれば、他者の態度が肯定的か否定的かが包摂と排除を決定する。人間的関係が希薄であり、かつ人がポジティブな人間関係を求めているなら、関係の遮断が排除になる、ということでしょう。
   しかし実際には、その二つの排除のメカニズムは常に存在するように思います。どちらのケースが多いかは社会的状況で変わるでしょうが。計量的にも把握できそうですね。きちっとした調査をすれば。

  

山口一男さん

 興味深い言い換え、ありがとうございます。同時代同地域においても、人間関係の希薄度みたいなものは濃淡があると私も思います。同時に2つの排除のシステムがある、には同意しますね。1人の人間でもいくつかの世界をもっているとすれば、それは同時期に経験することも可能でしょう。

 計量的にも把握できそうですか。それは、興味深い。事例を集めるのは比較的簡単そうですが、それが全体のなかでどれくらい一般的な経験なのかは、量的に把握しないとよくわからないと思いますので。

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