現代日本の相対的貧困率、発表されましたね。
日本の貧困率15・7% 07年 98年以降で最悪
2009年10月20日 東京新聞夕刊
厚生労働省は二十日、全国民の中で生活に苦しむ人の割合を示す「相対的貧困率」を初めて発表した。二〇〇七年は15・7%で、七人に一人以上が貧困状態ということになる。十八歳未満の子どもの貧困率は14・2%だった。
厚労省は国民生活基礎調査の既存データを使い、一九九八、〇一、〇四、〇七の各年にさかのぼり、経済協力開発機構(OECD)が採用している計算方式で算出。〇七年の全体の貧困率は九八年以降で最悪、子どもは〇一年に次ぐ水準だった。
長妻昭厚労相は同日の会見で「子ども手当などの政策を実行し、数値を改善していきたい」と述べ、同手当を導入した場合に貧困率がどう変化するかの試算も今後公表することを明らかにした。
政府は六〇年代前半まで、消費水準が生活保護世帯の平均額を下回る層を「低消費水準世帯」と位置付け増減などを調べていたが、その後は貧困に関する調査はしていなかった。相対的貧困率は、全人口の可処分所得の中央値(〇七年は一人当たり年間二百二十八万円)の半分未満しか所得がない人の割合。
全体の貧困率は九八年が14・6%、〇一年が15・3%、〇四年が14・9%。〇七年は15・7%と急上昇しており、非正規労働の広がりなどが背景にあるとみられる。
東京新聞も読売新聞も、記事では、OECDのデータをもとに、各国の順位を載せていますね。日本は、4位です。貧困率の高さの順で、上位に入るっていうのは、かなりショッキングな情報ではないでしょうか。
日本が貧困の問題で上位だということを、まだあまり自覚していない人も多いと思うのです。
が、これが出て、「ああ、やっぱりね」と思う人も結構おられるのではないかとも思います。自分の実感が間違っていなかったんだなと思う人、いるのではないでしょうか。
あと、自分(うち)だけじゃないんだ、とか。
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国家衰退、貧困拡大の原因は、これまでのデタラメな教育政策です。
知識時代に、受験競争で時代遅れの知識を詰め込まされ、世界最低となった大学に進学すれば、生活に困窮し自殺者が出るのは当然です。
各地の母親やPTAが「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望 日新報道)を読む活動を始めたのは、教育の危険に気付いたからです。
すべての子供に、不登校、引きこもり、ニートとなり、犯罪や暴力に巻き込まれたりする危険があります。すべての親にとって、子供が低所得者となり、結婚できず、ホームレス、ネットカフェ難民になることが、現実の問題となり始めています。
そのため、子供を守り、家庭を守り、生活を守るために、教育システムを根本改革しなければならないと気付いたのです。
教育の改革を求める親や若者の行動は、全国に拡大していきます。
なぜなら、質の高い教育を受けることが、生存に必要な時代となったからです。必要が、発明も革命も生み出します。
投稿: 暇人 | 2009年10月25日 (日) 09時54分
えふさん
メキシコ、トルコ、アメリカに続き相対的貧困度4位、ついに来るところまで着ましたね。阿部彩さん分析では、そこまではまだ行ってていなかったと記憶していますが、あれから数年で4位ですか。うーん。
投稿: | 2009年10月26日 (月) 05時09分
暇人さん、コメントありがとうございます。
『「おバカ教育」の構造―危険すぎる破綻教育の真実!』という本が出ているんですね。知りませんでした。
投稿: えふ | 2009年10月26日 (月) 21時41分
山口一男さん
そうですねぇ、この結果の報告は、2007年時点のものですから、もしかすると、現時点(2009年)で算出すると、もっと悪くなっているんじゃないか、という気もして大変気がかりです。
特に、昨年夏以降の「100年に1度の」と言われる経済状況よりも、前ですからねぇ2007年は。まぁ、上位3カ国がより貧困が進んでいるとすれば、日本の順位自体は大きく変わらないのかもしれませんが。
ある人が、相対的貧困率をもっと属性別にしたものを示せ、と主張されていましたが、私も、たとえば、年代別・性別とか、家族構成(単親世帯、母子世帯など)別にしたものを観てみたいです。そこで、もっとも貧困率が高いのは、どういう人なんだろう、ということを明確にしてみると、より具体的な様相が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
投稿: えふ | 2009年10月26日 (月) 22時05分
母子世帯の相対貧困率は、阿部彩さんの本で、
日本はトルコに次ぎ2位となっていました。
投稿: | 2009年10月27日 (火) 00時21分
山口一男さん
ありがとうございます。
阿部さんの御本は、見ていないかもしれません。母子世帯は、世界で2位ですか。ひどいですね。だけど、トルコはもっとひどいんですか。ちょっと想像が難しいです。
母子世帯の就労率も世界でトップクラスですよね。女性全体の賃金が低いことや、非正規など複合的な要因が母子世帯に直撃した形で表面化しているのでしょうかね。
そういうことを放置している(長年放置してきた)ことが、ちょっと信じられないですね。
投稿: えふ | 2009年10月27日 (火) 00時30分
えふさん
いや世界で2位でなく、OECDの中で2位です。
この前の新聞の相対的貧困4位というのもOECDの中での話だと思います。
投稿: 山口一男 | 2009年10月27日 (火) 01時19分
山口一男さん
ああ、そうですよね。OECDの中での順位ですね。まぁ、その中に入らない貧困国との比較ではないのでしょうけども。それにしても。
投稿: えふ | 2009年10月27日 (火) 01時23分