韓国の非正規雇用女性のドキュメンタリー、観てきました。
キム・ミレ監督来日!『Weabak:外泊』上映&トークツアー、東京での上映が本日ありました。で、観てきました。
作品『Weabak:外泊』について
2007年6月30日夜、500人の女性労働者たちが韓国ワールドカップ競技場にあるホームエバー・ハイパーマーケットのカウンターを占拠した。翌7月1日「非正規職保護法」が施行。ホームエバー社は法の施行を前に大量解雇を行い、女性たちはその差別的扱いに怒り、立ち上がった。
『Weabak:外泊』は、510日間続いた女性労働者たちの闘いを描く。女性たちはマーケットに毛布を敷きつめ、家を離れ、「外泊(泊まり込み)」を始めた。食料を持ち寄り調理し、互いの思いを語り合う。歌い、踊り、泣き、笑い、労働闘争はいつしか家族的役割からの解放の場を生み出す。
キム・ミレ監督
1964 年生まれ。労働問題を通して韓国社会の現実を撮り続けてきた。代表作品に『Always Dream of Tomoorrow(私は日ごとに明日の夢を見る)』(2001)、『We Are Workers Or Not?(労働者だ、違う)』(2003)、『NoGaDa(土方)』(2005)などがある。今回上映予定の『Weabak:外泊』は第11回ソウル国際女性映画祭(2009年)で上映。
これ、実際にあったことなんですよね。それも、2年ちょっと前。この人(=私)は全く知りませんでした。報道などあったのでしょうかね?
スーパーのレジ打ちをパートでやっていた韓国の女性たち。「おばさん」と呼ばれることに立腹しながらも、働き続けていたのですが、急に解雇されることになり、怒りが爆発してスーパーを占拠。そこから、女性たちの闘いが始まりました。
スーパーでは、フロアで「おばさん」たちが協力して食事を作ったり、踊ったり、長縄跳びをして遊んだり、歌を歌ったりしている場面も出てきます。また、スーパーで寝泊まりする女性の夫がカメラの前に出てきて、「家事をする人がいなくてとても困っているが、妻を一刻も早く連れて帰りたいが、でも、そういうわけにもいかない」といったことを話したりする場面も興味深いです。
全体として、非常におもしろい内容でした。問題は深刻なのですが、そして、「闘争」は彼女たちの勝利というハッピーエンドにはなりませんでしたが。
このストのために、初めて「外泊」をしたという女性。普段は、良き妻良き母をやっていたけれども、低賃金の待遇の悪さを改善させるために、正しいと信じて女性たちみんなで闘っていく中で、生活も家事分担も変わっていくところがよくわかりました。
上映後、監督がお話をなさったり、鑑賞した人から質問が出たり。
早稲田奉仕園には初めて入りましたが、素敵な建物でした。
この作品、これから、あちこちで上映される予定があるそうです。もし、機会があれば、ぜひ。
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