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2009年12月13日 (日)

子どもたちのための前進

091006_01

 昨夜のことです。いわゆるゴールデンタイムに地上波のテレビ番組で、「児童労働」について取り上げていました。ドキュメンタリーとか報道に分類されるものではなく、バラエティ番組と言われているものの中でしたので、少し、驚きました。

 ただ、この人(=私)は、その番組をいつも観ているとかでは全くないので、普段でもこの番組内で、こういった内容のことを取り上げているのかもしれません。

 丸一日経って記憶もあいまいなのですが、途上国での児童労働の様子を紹介し、それがなぜ起こるのか、どうすれば減らせるのか(いずれはなくせるのか)については、ILO(国際労働機関)の人がスタジオに来て語っておられました。

 子どもだから賃金が安いので、安い労働力として使われるのですが、労働時間は非常に長く、また、食事時間はありません。

 そういった子どもが従事している仕事は、ジャスミンの収穫など農業が非常に多く、ガラスのブレスレットの加工といった工場での危ない仕事も含まれています。

 この人は、児童労働について、その悲惨さやILOが取り組んでいることは知っていたのですが、スタジオにいた出演者の人たちは、初めて知ったと感想を述べ、どうにかしなければと思っておられるようでした。

 子どもが置かれている状況は、国によって違うのでしょうが、貧しい国はかなり悲惨です。ILOは労働分野について取り組んでいるのでしょうが、子ども一般については、ユニセフ(国連児童基金)の活動が有名ですね。

 さて、こういう資料を見つけました。というか、プレスリリース(ここ)を見つけました。

 子どもの権利の侵害をなくすための取り組みについては、いくらかの進展があるものの、子どもたちに対する虐待の程度については、まだ十分に分かっていません。世界中の多くの子どもたちにとって、暴力と搾取は依然として厳しい現実として存在しています。

 世界中の何百万人という子どもが男女を問わず人身売買の被害にあい、親による保護を受けられず、あるいは学校教育や基礎的な医療を受けるために必要な書類を持っていません。さらに何百万人もの子どもたちは省悪な環境での労働を強制され、また家庭、学校、コミュニティ、あるいは施設や拘留下において、多くの場合、保護者であるはずのおとなたちからの暴力や虐待にさらされています。

 この問題はユニセフのアン・ベネマン事務局長が6日、東京にて発表したユニセフの新しい報告書「子どもたちのための前進:子どもの保護に関する報告書」において検証されています。

 このような状況に置かれている子どもたちは基本的な人権を侵害されると共に、広範で、時には回復不可能なほどの身体的、心理的な影響を受けています。

 ベネマン事務局長は次のように述べています。「幼い子どもたちが低年齢での結婚を強いられ、性産業に従事させられ、あるいは基本的権利を否定されているような社会は発展することはできません。子どもたちに対する権利侵害の程度を知ることは、子どもたちが保護され、彼らの可能性を最大限に伸ばすことのできる環境を作り上げるための最初の一歩です。」

 このレポートには性的搾取や人身売買、早婚、体罰、児童労働、出生登録、女性器切除(FGM/C)の有害な慣習、および結婚後の女性への暴力に対する人々の態度など、子どもたちに影響を及ぼす幅広いデータが初めて集められました。

 性的搾取や人身売買など、人権侵害の一部は秘密裏かつ違法に行われる場合が多く、正確なデータを収集できません。

 データが得られる分野においては、いくつかの明らかな進展が見られました。たとえば早婚が広くみられるバングラデシュ、ギニア、およびネパールでは、依然として18歳未満とはいえ、結婚年齢の中間値は高まってきています。また女性器切除(FGM/C)が一般的に行われている国では、その数が少しずつ低下してきていることも報告されています。

 この報告書のための調査を通じて明らかになった事実には、次のようなものが含まれます。

 世界中で拘留されている子どもたちの半数以上は裁判や刑の宣告を受けていません。

 世界の一部では、2007年に生まれた子どもたちの3人に2人は出生登録がされていませんでした。ソマリアとリベリアでは出生登録は5%にも達しません。出生登録は子どもたちを守る環境を作るための重要な要素で、その理由としては、出生証明書を持たない子どもたちは性的搾取、人身売買、および不法な養子縁組などの対象になりやすいことなどが含まれます。

 児童労働をしている5歳から14歳までの子どもたちは1億5,000万人を超えています。児童労働は多くの場合貧困の結果であり、またその原因ともなっています。児童労働は子どもたちから教育の機会を奪い、子どもたちを労働にかりたてた貧困を永続化しています。

 開発途上国の女性と女子の半数以上は妻への暴力は許容されると考え、また若年層の女性も年配の女性と同じように正当だと考えている傾向にあります。大半の地域においては、育児放棄が妻への暴力を正当化する理由としてもっとも多くあげられています。

 このレポートではまた、子どもたちを取り巻く環境を改善するために必要とされる5つの活動分野を挙げ、子どもの保護を進展させるための戦略を述べています。これはすなわち(1)子どもを守るシステムを改善する、(2)社会の変化を促進する、(3)緊急事態下の子どもの保護を強化する、(4)効果を高めるためのパートナーシップの強化、および(5)信頼できるデータを集め、その活用により子どもたちにとって具体的な成果を生むこと、です。

 「この子どもたちに対する有害な行為や虐待に関する報告書の発表は、「子どもの権利条約」採択20周年記念のちょうど6週間前になります。権利侵害や虐待が未だに続いているというこれらの証拠により、すべての国のすべての子どもたちの権利を保障するために更なる努力をかたむけようとの意識が、世界で高まるにちがいありません。」とベネマンは述べています。

原本にあたってみました(ここ)。

 「子どもたちのための前進」というタイトルに訳されていますが、原文は、何なんでしょうか。
今号は、「第8号子どもの保護に関する報告」とあります。第8号ということは、これまでに7号まで出ているはずです。が、この人はぼんやりしているのか、知りませんでした。

 そこで、過去のものも知りたいと思いました。「子どものための前進シリーズ」として、出ているようです。
第1号 子どもの生存(2004年9月) 紹介がここにありますが、かなりコンパクトです。
第2号 ジェンダー格差と初等教育(2005年4月出版、6月改訂) 関連論文がここにあります。
第3号 予防接種(2005年9月)
第4号 栄養(2006年5月)
第5号 水と衛生(2006年9月)
第6号 子どもにふさわしい世界 統計レビュー(2007年12月)
第7号 妊産婦死亡率(2008年9月)

 ところで、2000年に採択された「ミレニアム宣言」は、女性の権利に関することが主に書かれている印象があるのですが、子どもを紛争、暴力、虐待、搾取から守る必要があることを明記しているそうです。その内容は、
・すべての子どもの市民的、政治的、経済的、社会的、文化的権利を守り、それらの権利を強化するために努力する。
・女性に対するあらゆる形の暴力と戦い、「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」を実施する。
・自然災害やジェノサイド、武力紛争、その他の人道的緊急事態の不当な影響下にある子どもたちやすべての市民の暮らしに戻れるようにする。
・「子どもの権利条約」とその「武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書」と「子どもの売買、子ども買春、子どもポルノに関する選択議定書」の批准と全面的な実施を促進する。

だそうです。

 これらの目的を達成するために、ユニセフは「包括的な子どもの保護環境を構築するための5つの主要なアプローチ」を打ち出しているそうです。

1.子どもを守るシステムを改善する
2.社会の変化を促進する
3.緊急事態下の子どもの保護を強化する
4.効果を高めるためのパートナーシップ
5.証拠を積み上げる

 3.に関連するのですが、ユニセフは、「緊急事態における子どものための活動方針」というのを出しているんですね。知りませんでした。ちょっと探したのですが、ありません。日本語では出ていないのかな。

 5.では、子どもの保護に関わる問題についての信頼できるデータを集めるのはきわめてむずかしいことを指摘しています。

 様々な困難がありながら、それでも、重要な前進が見られたということです。

関連情報

『ユニセフ年次報告書2006』(ここ

『ユニセフ年次報告書2007』(ここ

『万人のための教育の質』(ここ

 そんなことで、もう少し詳しく内容を紹介したいのですが、ひとまずは、アップしておきます。

 最近、なかなか丁寧なレビューができません。

 プレスリリースの後段に、児童ポルノについても言及しています。

ベネマン事務局長 日本に児童ポルノの所持禁止を訴える

記者会見の後半、ベネマン事務局長は、児童ポルノ問題に関する日本の報道機関からの質問に対し、次のように答えました。

「児童ポルノは、深刻な形態の子どもの権利の侵害行為です。私の知るところ、G8国中、児童ポルノの所持を法律で禁止していない国は日本とロシアだけです。これは、インターネットの普及によって、児童ポルノの問題が深刻化している現状から考えると、憂慮すべき状態です。他の国々で所持を禁止しても、日本で所持を禁止していなければ、インターネットを通じて、他の国々から児童ポルノを見ることができてしまうのです。」

「世界を見回した時、児童ポルノの所持を禁止していない国は他にも多数あります。しかし、日本やロシアのような国々が禁止していないことによって、この問題への国際社会の取り組みに、大きな『穴』を空けてしまっているのです。」

「表現の自由の問題があることも承知しています。私自身、表現の自由を最も尊ぶ国の出身です。そうした国々が、既に児童ポルノの問題に真剣に取り組んでいます。表現の自由には責任が伴います。表現の自由には、許される範囲というものもあります。しかし、他者を差別したり、陥れようとしたり、虐待したりするような表現は許されるべきではありません。」

「日本の国会が、党派を超えてこの問題に取り組んでいらっしゃることに感謝します。これは何よりも子どもたちの問題です。そうした問題の解決に、政治的立場の違いがハードルになってはならないのです。日本の国会議員のみなさまにも、ぜひ引き続き、党派を超えた形で、この問題に取り組んでいただきたいと思います。」

 児童ポルノについても、子どもを性的な対象として取り扱うこと自体が児童虐待になる、といった考え方がありますが、そのとおりだと思います。

 ポルノグラフィと「表現の自由」の問題って、最大の論点のひとつですが、保護されなければならないのは、子どもの人権のほうであって、「子供の人権を侵害することの上に成立する表現」ではないのではないか、という気がするのですけどね。

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