ﾁｨｻｨの旅立ち？

ねこ：ぉぃ！

ネコ：……

ね：ぉぃ、にゃんだ

ネ：……

ね：おい、にゃんだ！

ネ：あ！

ね：どうしたんだ？

ネ：ォマェ…

ね：ん？

ネ：ﾁｨｻｨが

ね：どうかしたのか？

ネ：ﾁｨｻｨは？

ね：…そういえば、今朝から見てないな

ネ：ﾁｨｻｨが

ね：うん

ネ：大きくなって

ね：うん

ネ：すごく大きくなって、ふわふわ

ね：うん

ネ：にゃんでか？

ね：そりゃ、育ったんだろう

ネ：だけど

ね：うん

ネ：他の子どもは

ね：ああ、知り合いの人間のうちに、分散して住んでるんだっけ

ネ：ぅん

ね：見回りに行ったのか？

ネ：ぅん、みんな、元気だった

ね：そりゃ、よかったな

ネ：ぅん

ね：……

ネ：……

ね：……

ネ：……

ね：ぉいっ！

ネ：ん？

ね：子どもの大きさのことは？

ネ：あ、そうだった

ね：ォマェは～

ネ：みんな大きくなってたけど

ね：うん

ネ：ﾁｨｻｨは

ね：どうした？

ネ：破格のサイズ…

ね：ﾁｨｻｨだけ、すごく大きいのか？

ネ：ぅん

ね：そうか

ネ：ぅん

ね：……

ネ：……

ね：…そういえば

ネ：ん？

ね：前にもこんなことが

ネ：にゃんだ？

ね：…あ、前は、ォマェ、ﾁｨｻｨが小さいことを考えていただろう

ネ：……

ね：……

ネ：……

ね：……

ネ：……

ね：おいっ！

ネ：あ？

ね：思い出したか？

ネ：…そうだったかも、な

ね：ォマェは～

ネ：あんなに、小さかったのに…一番

ね：そうだな

ネ：あんなに、大きくなって…、にゃんでか？

ね：…そんなこと言ってもな

ネ：…ﾁｨｻｨは、変な猫だな

ね：ぉっ、ォマェが言うな～

ネ：……

ね：……

ネ：……

ね：あっ

ネ：にゃんだ？

ね：それで、ﾁｨｻｨは？

ネ：あ、そうだった

ね：ォマェ、ﾁｨｻｨが居ないことは、どうなった？

ネ：ﾁｨｻｨの大きさのことが気になって忘れてた

ね：ォマェ～～

ネ：どこ行った？

ね：知らん～、何か言ってなかったか？

ネ：……

ね：……

ネ：…そういえば

ね：お？

ネ：居なくなるときは、どうする？って言ってたかも、こないだ

ね：そうか

ネ：にゃんでか？

ね：それは、いつだ？

ネ：……

ね：……

ネ：…居なくなる前

ね：それで、ォマェは、どうした？

ネ：黙って行く、って言った

ね：…ォマェ～

ネ：にゃんだ？

ね：ﾁｨｻｨは、どこかに行こうとして

ネ：ぅん

ね：それで、ォマェに聞いてたんじゃないのか？

ネ：…にゃんでか？

ね：それは、出かける前の作法について

ネ：作法って、にゃんだ？

ね：う、それは

ネ：ぅん

ね：出かける前に、挨拶するのか、とかだな

ネ：ぅん

ね：行ってきます、とか、あるだろう

ネ：ぅん

ね：あと、どこに行ってくる、とか

ネ：ぅん

ね：何時頃帰る、とか

ネ：ぅん

ね：ﾁｨｻｨは、しばらく、どっかに行くつもりで

ネ：ぅん

ね：ォマェに聞いたけど

ネ：ぅん

ね：ォマェに、黙っていけばいいって言われた

ネ：ぅん

ね：だから、黙っていなくなったんじゃ

ネ：ふ～ん

ね：ォマェ、感心してる場合か？

ネ：ﾁｨｻｨも大きくなったし

ね：からだはな～

ネ：自分を高めるために

ね：うん

ネ：旅立った

ね：うん

ネ：どっかに

ね：ま、そうだ、きっと

ネ：ふ～ん

ね：ォマェ、心配しなくて、いいのか？

ネ：にゃんでか？

ね：それは、ふつうは、子どもが居なくなれば、心配だろう

ネ：ふ～ん

ね：ォマェ…

ネ：帰ってくるかな？

ね：ぅ～ん

ネ：……

ね：……

ネ：ﾁｨｻｨ…

ね：ﾁｨｻｨ…

ネ：……

ね：……