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2010年2月 2日 (火)

ハイチで人身売買?

 ハイチの大地震ですべてがひどい状態になっているようですが、孤児になった子どもの人身売買が疑われているというニュースがありました。

ハイチ、狙われる子どもの臓器 養子縁組装い人身売買
1月31日9時54分配信 産経新聞

 大地震に襲われたハイチで、親を亡くし孤児となった子どもを海外で養子縁組させるとして引き取った団体が、実際には子どもの臓器を狙い誘拐している疑いがあることが、米CNNの報道で明らかになった。

 CNNの単独取材に応じたハイチのベルリーブ首相は、臓器狙いの誘拐が行われている可能性について「私が受けた報告では、そのような事実があるということだ」と述べた。 

 首相は詳細は明らかにしなかったものの「多くの団体は、合法団体を装いやってくる」と指摘。その上で誘拐犯らは「路上の子どもたちを米国に連れて行く」と説明し、子どもを連れ去るという。

 また首相は「子どもが海外に移送される際、各国の大使館にチェックをしてもらえるよう、大使館側に協力を要請していく考えだ」と語った。

 ハイチでは今回の地震ですでに17万人以上の死亡が確認され、親や家族を失い孤児となった子どもも相当数いるとみられている。そのため欧米先進諸国を中心に、孤児らを養子として引き取る動きが強まっており、米政府などでは養子として米国にやってくる孤児に対するビザ免除を決めている。

 ただ一方で、孤児が人身売買の対象となる可能性も指摘されており、国連児童基金(ユニセフ)は、ハイチからの子どもの出国の監視を始めている。

 米国のクローリー国務次官補(広報担当)は27日、各国の団体が進めるハイチからの養子縁組事業にかかわるさまざまな問題に対し、慎重な調査を開始したことを明らかにした。

 そのうえでクローリー次官補は「(養子縁組を正しく進めるために)対象となる子どもが見つかった際、その子どもが本当に孤児であり、家族から引き離されたのではないことを確認するための十分な調査が必要だ」と語った。(黒川信雄)

 信じたくない情報ですが、ありそうです。弱い立場につけこんで、というのは、どこでもありそうですし。

 子どものことも心配ですが、災害時には性暴力も多く発生するので、そういうことも気になりますね。

 地震発生直後に比べて、最近、日本では報道が減っているのですが、どうなっているのでしょうか。気になりますね。

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ニュース」カテゴリの記事

コメント

えふさん、フロワッ!!

Paris Match というフランスの写真週刊誌のサイトにも、このニュースが出ていました。

ニュースタイトルは「ハイチ:子供略奪警報」です。

10人のアメリカ人が、ハイチの子供33人(生後2ヶ月の赤ちゃんから14歳の子供まで)をつれて、ハイチ国境を越えようとし、逮捕されたと。その子たちは、正式な養子縁組証明書もなにも持っていなかったと。
アメリカはアイダホ州にある宗教団体に属する彼らは「ハイチの震災孤児に、よりよき環境を与えるためだ」と大義名分を振りかざしたそうですが、33人の子供は全員が全員孤児ではなく、両親健在の子もいたそうです。

どさくさにまぎれて・・・ですね。

「闇の子供たち」のようなことが、天災に見舞われた貧困国で起こっているのですね。

でも、考えてみると、需要があるから供給があるわけで、供給するために、こんなことが行われているのですね。

えふさん
  今シカゴを離れてある発展途上国の大都市に来ています。そこでは近代化と前近代の貧しさが混在し、人も、牛も、自転車も、オートバイも、「リキシャ」と呼ばれる小型三輪の「タクシー」も、自動車もひしめき合って同じ道を歩いたり走ったりしています。公共輸送機関の未発達(バスだけ、電車・地下鉄がない)下の近代化のせいで、中産階級はみな自家用車を、より貧しい人々でもオートバイを持って通勤や買い物に使っているので、めちゃくちゃな交通量なのですが、そこにも一見無秩序にみえて、秩序があるようで、混雑した道路でも事故は少なく、万が一牛が道路に出てきても、道が譲られるようです。人々の気質は穏やかなので、こんな中でもし大地震がおきても、非常時にも人は助け合いそうです。
  そういえば日本でも神戸地震のときは人々は助け合いました。
  一方アメリカで災害が起こると、ニューオーリンズのハリケーン被害のときもそうですが、必ず「火事場泥棒」的略奪行為が横行し、犯罪が多発します。秩序が崩れると、それを自然回復させる力が働くのではなく、人々による更なる破壊が生まれるのです。アメリカの大都市には、治安維持による人工的秩序は合っても、それが崩れると一気に犯罪が多発化するのです。
  今回のハイチでも、略奪行為は多発したようです。人々が災害で不幸に見舞われるとき、それを利用してさらに加害行為を加える可能性のある多くに人々がいるのです。そんな中で子供の略奪、人身売買といった、今回のような非道な行為が横行するのでしょう。
  こういった事実に怒りや悲しみをぶつける人はお起きのですが、事態はあまり変わってきませんでした。何かが決定的に欠けているのです。、私は共同体という言葉は個人への抑圧的な面もあり好きではないのですが、いざというとき助け合える人々多発するコミュニティーと、同じときに他者に危害を加える人々の多発するコミュニティーでは決定的な違いがあります。その違いを生むのは何なのか。モラルの問題、人間性の問題、ではあるのですが、常に人権を叫ぶ米国で、非常時に人権が蹂躙されるのはなぜなのか。非常時に人々が助け合える社会環境はのよいに維持できるのか?日本がそのような国にならないためには、この社会変化の中で、何を重んじていく必要があるのか、それをいつも考えていきたいと思います。

miauleuseさん、ミゾレッ。

 昼間はよかったのですが、陽が落ちると急に冷え込みましたね。帰りは雨から霙でした。

 ハイチのこと、フランスでも報道されていたのですね。旧宗主国ですもんね、たしか。

 それにしても、人身売買なんて、人を人とは思わないからこそ、できることなのでしょうが、その需要側とはどういう人たちなのでしょうかね。供給側のブローカーとかはお金の儲かるビジネス感覚なんでしょうか。

 ご紹介の件は、宗教が理由なのですね。むずかしいです。

 でも、それを阻止しようとする人もいるからこそ、国境で発覚して逮捕されたり、ニュースになったりするんでしょうね。

山口一男さん

 途上国の大都市って、ごった返しているイメージですね。無秩序のようで、秩序があるのですか。たしかに、自転車、車、バイクなどが無秩序に走っている映像などを見ることがありますが、ぶつかってはいないですよね。その土地の作法があって、上手に事故を回避しているのかもしれません。

 神戸の震災のとき、日本各地からボランティアが集まってきて、日本人はボランティアというものと馴染まないと言われていたのを覆す契機になったと思います。その際に、人々は助けあっておられました。そのことは、間違いのないことだと思います。

 ただ、その裏で、報道されないところで、性暴力被害が起こっていたこともまた事実だと認めなければなりません、と思います。女性運動では、「災害とジェンダー」という問題を明確に認識するひとつの契機になったのだと思います。災害時には、弱い立場の人(女性や子ども)が、性被害に遭います。神戸でも、ボランティアを装った複数の男性が、女性を風呂に連れていくと言って車や暗がりに連れ込み、強かんしたと言われています。

 実数はわかりません。また、このときに、そういう情報が流れたのですが、「神戸復興のイメージが傷つく」として、表立った報道はされず、むしろ、それを問題にしようとした人は非難されもしたようです。

 ハリケーンカトリーナの時、すぐに性暴力被害が出たことを明らかにし、問題視したアメリカの女性グループが災害時の性被害に備えるためのブックレットを出版しました。それが、日本語訳されています。そこでは、災害時には性被害は起こるから、防災計画に性被害防止の視点を入れるべきだと書いてあったかと思います。

 性被害は暗数が多いため、認知件数ではなく、発生件数を推定するのは難しいのですが、それに、アメリカのほうが発生件数は多いのかもしれませんが、私は、なかったことにする力の強い日本社会よりも、いいことも悪いことも表に出す力の強いアメリカ社会のほうが、その部分では好感がもてるようなところもあります。

 スピークアウトに耐える社会なのかどうか、それと、人権感覚がどう関係しているかはむずかしいのですが、被害者を打ち捨てている日本社会という面もあり、犯罪被害者対策もまだこれからといったところもあるのかなと少し思いました。  

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