知事として初めて育児休暇だそうです。
男性の育児休暇取得に関するニュースですが、知事という立場で初めてなので、それもニュース性のあることですよね。
家庭で育児に取り組む父親は日本で増えるか
ウォール・ストリート・ジャーナル 10月20日(水)10時35分配信
仕事と私生活の両立で悩む日本の父親たちにとって広島県の湯崎英彦知事(45)は、男性が育児に取り組むケースが多くなるなかで先駆者となるかもしれない。湯崎知事は19日、第3子が誕生する予定の今月下旬に「育児休暇」を取得する計画を明らかにした。自治体首長としては珍しいケースだとされており、日本の文化規範からすればまだ一般的ではない。
湯崎知事は7歳になる長男と4歳の長女の面倒をみるために育児休暇をとる予定で、約1カ月間家事を手伝う。共同通信によると、2009年11月に広島知事に当選、育児休暇を取る男性職員が少ないことを踏まえ、男性が育児に参加することの大切さを訴えたいという。県人事課によると、男性職員の32.5%が出産の前後5日間認められる有給の育児休暇を2009年度に取得したという。
メディアはすぐに湯崎知事を育児に熱心な男性を意味する「イクメン」として取り上げた。読売新聞の大阪版は「広島知事が育児休暇、イクメンを実践へ」の見出しでこのニュースを報道した。
湯崎知事の決定は国内でぼつぼつ見られ始め、大きくなりつつある動きのひとつで、女性は家庭にとどまり育児に専念し男性は外で働くという男女の役割に関する伝統的な考え方を変えようとするものだ。より多くの女性が職場に進出してきたにもかかわらず、そのほとんどは上級幹部職にたどりついておらず、子育てに伴う責任や手頃な託児所施設や家事提供サービスなどの支援制度がないことから多くの女性はキャリアの道半ばで退職する。
帝国データバンク調べによると、女性社長の構成比は2009年登録企業中の5.78%で、これは2000年の5.56%からわずかに上昇しただけだ。世界経済フォーラム(WEF)が発表した男女平等ランキングで日本は134カ国中94位と前回に比べ7つ順位を上げたものの、他の先進国に比べると大きく遅れを取っている。さらに女性が育児の大半を担わなければいけないという社会通念という障害もある。
こうした考え方はゆっくりと今の時代にあったものへと変化しているのだろうか。広島県知事が今回の決定を下す前の4月には東京都文京区の成沢広修区長が第1子誕生の際、2週間の育児休暇を取得し、自治体の首長として育児休暇を取得した初のケースとなった。
日本コーンフェリーインターナショナルの元会長、橘・フクシマ・咲江氏は、より多くの企業が育児休暇や出産休暇を認める方針を採用するなかで20代、30代の若い世代の間で考え方が変化してきている兆候があると考えている。
湯崎知事:育児休暇表明 「環境整備」に期待 企業や民間団体が歓迎 /広島
毎日新聞 10月20日(水)16時32分配信
「『ああ、知事でも取るんだ』と。そういう認識になってほしい」。第3子誕生を機に育児休暇を取得する意向を表明した湯崎英彦知事(45)は19日、自らが率先して育休を取得することで、働く男性の育児への参加が進むことを期待した。男性の育児休業取得率は、県内ではわずか0・8%(昨年度)。県政トップの姿勢は、世の流れを変えることにつながるか。【樋口岳大】
記者会見した湯崎知事によると、第3子誕生(10月28日予定)から約1カ月、原則として朝や夕方などに時間帯を区切って休暇を取る。遠方の幼稚園に通う長女(4)の送迎や、長男(7)も含めた登園・登校時の支度などの家事をするという。湯崎知事は「かわいい制服を着た長女を送迎し、友だちとあいさつを交わすのが楽しみ」と笑顔を見せた。妻(42)には「目立つだけ目立って、本当に手伝ってくれるの」と言われているという。
湯崎知事は、男性の育休取得を促進するため、「意識的な部分を変化させるとともに、特に中小企業では経済的な環境を整えることも重要だ」と話した。
県は今年度、男性の育休取得に積極的に取り組む企業を登録する制度を創設した。社員が1週間以上の育休を取った中小企業に、最高30万円の奨励金支給を始めた。
登録企業の一つ「旭ホームズ」(佐伯区、従業員8人)は今年5月、社員1人が2週間の育休を取った。桝卓雄社長(65)は「小さな会社では、1人が育休を取ったら周りの負担が増えて大変なことになると想像していたが、実際には何とかなった。知事が率先して育休を取るのはいいこと」と受け止める。さらに「育休や奨励金の制度を知らない経営者も多い。育休取得は常識、子どもができたら『育メン』になるのが当たり前、という時代になればいい」と語った。
子育て支援に取り組む人からも歓迎の声が聞かれた。月1回の父親向け育児サークルなどを開いている「子育てサロン 癒泉~yuzumi~」(佐伯区)の代表セラピスト、松本雅子さんは「育休を取りたいけれど取れない男性が多い。男性が育児に参加しやすい環境の整備につながってほしい」と期待した。
10月20日朝刊
広島知事「大きなお世話」 育休に苦言の橋下知事に反論
2010年10月21日19時16分
湯崎英彦・広島県知事は21日、橋下徹・大阪府知事が「世間知らず」などと発言した点について「大きなお世話と言いたい。見解の相違だ」などと反論した。
この日午後、県庁内で報道陣から橋下発言の感想を問われた湯崎知事は「我々は育休を取りやすい政策作りをしており、その一環だ」と説明した。広島県は今年度、社員が1週間以上の育休を取った中小企業に、最高30万円の奨励金を支給する制度を創設したばかり。湯崎知事自身も子育てを積極的にする男性「育メン」を公言してきただけに、橋下知事の発言に我慢ならなかったようだ。
湯崎知事は「子育て支援の象徴的なメッセージになる」などとして、第3子の出産に合わせて今月末から、1日のうち公務の合間の数時間を子どもの送り迎えや食事の支度などにあてる「育休」を取得する方針を明らかにしている。(水田道雄)
賛否両論あるようですが。
ともかく。
この人(=私)としては、育児をする年代の方が、自治体の首長になることも、もっとあってもよいのではないかという気がしました。
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