ハナが出るので。

　この人（=私）においては、節電に協力してみたり、買いだめしないことで間接的に被災地を支援してみたり、ささやかにできることをしてみていたのですが。

　ここ数日ちょっと寒かったものですから、節電の功を奏して、風邪をひき、ハナも出し、ティッシュペーパーを消費しつつ家にあったのが今使っている１箱になってしまいました。

　バーゲンという言葉は知ってはいるけれども、服を人様と争ってまで買わなくてよいこの人においては、そういう人と争って買わなければならないシチュエーションは、人生において経験したことのないことなのですが、まだ。

　たとえば、初売りに夜中から並んで、デパートが開店したと同時に死に物狂いで売り場に走りこんで、人を突き飛ばしたり突き飛ばしたりされながら、目当ての福袋を死守する、みたいなことをすると、福袋を手にしたと同時に人生の終焉も手にしそうで・・・そんなことをしてみたいとも思ったことがないのです、まだ。

　ま、そんなことで、この甚大な被害をもたらしている地震が起こったちょうど1週間前の金曜日、帰宅難民となって職場に待機をしていたのですけれども、翌日午前も遅い時間になるまで、もったりと争いの時間が過ぎるのを待ち、おもむろに、すきすきの電車をゆったりと帰宅なさったのでございます。

　ええと。

　言いたいことは、ハナが出るので、かつ、うちにあるティッシュがなくなりそうになったので、帰り道でいつものお店を覗きましたら、棚から無くなっており、「ないよ」という趣旨の張り紙がなされておりました。

　報道でも、先ほどリフレクソロジーのお店の方からも、買占めがあって売り場に何もないよ、と伺っていたのですけれども、ここのところ、あまり買い物もしませんでしたので、気が付かず、特に買占めの必要も感じず、さらに、上に書きましたように、争って何かを手に入れようとすることに経験が足りないので、最初から負けを喫していたのでございます。

　申し添えますと、最初から勝負をするつもりはありませんので、安心してください。

　で、ティッシュもトイレットペーパーもありませんでした。でも、なにゆえ、トイレットペーパーまで買い占める必要があるのでしょうか。お腹でも壊れる予定が？

　そう思いつつ、商店街を覗いたりしながら帰る道々、コンビニを見ると、日用品の棚が空になっていました。やはり、ここにも、ティッシュペーパー狙いが出没したのでしょうか。

　買い占めた人は、ものすごい量のハナが出るんでしょうね？

　被災地には物資が届かないと言って大変なのに、都内ではハナも出ないのに買い占めが横行しているのだとしたら、その買い占めたティッシュを１箱でいいですから、ハナが今まさに出かけているこの人に分けてあげてください。

　あと、トイレットペーパーですけれども、73年のオイルショック当時にすでに現役の買占め経験者が、「昔とった杵柄」みたいな気分でついでに買い占められたんでしょうか。

　物流が機能している地域でまで、こんなことは、やめなければなりません。

　節電に協力もいいですが、この人みたいに風邪をひかないように、気を付けてください。