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2011年8月 8日 (月)

抗議の声をあげることは大切ですよね。

 ここでご紹介し、この人(=私)もさすがにご立腹だった集団強かん事件のことですが、キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク関西ブロックさん方が企画され、先日緊急学習会をなさった報告が、WANのサイトにアップされておりました。

 転載歓迎ということですので、下に紹介しておきます。

以下は、すべてここからです。

性暴力の現実を無視した判決とメディア報道の不当性 – 京教大事件地裁判決緊急学習会報告 牟田和恵

 キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク関西ブロックでは、京教大事件京都地裁判決の問題点を問う8.7緊急学習会を、養父知美弁護士を招いて行いました(於ドーンセンター@大阪)。
 養父弁護士は、今回の判決が、(1)性暴力・強姦にまつわる、「女性は嘘をつく、女性の嘘や思いこみによって男性が陥れられる」「女性の挑発で男性が誘惑される」といったステレオタイプな思いこみ/神話に縛られ、男子学生側の供述の信用性を疑う姿勢はまったく見られない、非常に偏ったものであること、(2)「明確な同意があった」としているが、女子学生が、1対6の状況のもとで、いったい、誰に対し何について同意したのかをまったく問うていない、きわめて不合理なものであることなど、判決に見る偏見と無理解を指摘しました。そして、こうした、性暴力の現実を無視した司法判断が、2009年4月の最高裁判決(痴漢冤罪事件)をターニングポイントとして再び目立って現れており、本地裁判決の直後の7月25日最高裁判決(千葉市強姦事件)もその一例であること、最高裁判決が判例として下級審に及ぼす影響は大きく、その潮流に抗していかねばならないことを論じました。
 集会では、以下の声明を集会参加者一同で採択し、今後の取り組みの重要性を確認しました。

—————————————————————————————————————-
「京都教育大事件地裁判決を問う8.7緊急学習会」声明

 京都教育大学では、2009年2月、体育学科の学生たちが参加した卒業生追い出しコンパの場で、男子大学生から性暴力を受けたという女子学生の被害申告を受け、学内での調査を経て、同年3月、6人を無期停学処分にしました。この処分を不当とし男子学生が大学を訴えていた訴訟で、京都地裁は、女子学生に「明確な同意があった」などとして処分を無効とし、同大学に慰謝料の支払いなどを命じる判決を下しました(2011年7月15日)。 私たちは、この判決に疑念を抱き、今日ここに集い、判決の問題点を検討するとともに、性暴力・ハラスメント問題へのより望ましい取り組みについて討議しました。私たち参加者一同は、関係各機関に以下を要望します。

1)大阪高等裁判所および各裁判所への要望:性暴力被害の現実に即した正当な審理を求めます

 判決は、6名の行った行為について、女性学生は酩酊していなかった、性行為についての合意があり集団準強姦事件とは言えない、と判断を下しています。しかし、これは、原告男子学生側の主張にのみ基づいたもので、きわめて不当です。そもそも、本裁判において争われた大学の処分は、集団準強姦を問題として行われたものではありません。しかも集団準強姦罪容疑で逮捕された男子学生たちに対し起訴がなされなかったのは、当事者間で示談が成立したことによるものです。そうした経緯から本裁判では、被害女性学生の証言は求められなかった中で、被害者不在のまま、女子学生に非があったかのような、男子学生側の一方的な言い分が繰り広げられたのです。
 性暴力事件においては、これまでも、被害者のおかれる状況をまったく理解せず、抵抗の度合いが小さい、はっきりとした拒否を示さなかった、などという理由で「合意」があったとみなす、不当な判断が繰り返されてきましたが、本判決も、事態の全体像を見ないまま、偏見と無理解の上に下された判決であると言わざるを得ません。京都地方裁判所においては、判決についての真摯な反省を求めるとともに、控訴審が行われる大阪高等裁判所ならびに各裁判所に対し、性暴力の現実に即し、女性の人権を尊重した審理を行うことを強く求めます。

2)マスメディアへの要望:一方的な報道を止め、被害者の人権を尊重した報道を行うことを求めます

 今回の京都地裁判決はマスメディアによってひろく報道されましたが、その大半は、上記に述べた偏った判決をそのまま、内容を十分に吟味することもなく、断片的に伝えるものでした。あたかもこの事件が、女子学生の虚偽の訴えによる冤罪事件であるように印象づける報道さえ見られました。そうしたマスメディアの姿勢は、性暴力に関する社会の無理解や誤解をさらに助長するものであり、人権尊重という観点から、許されるものではありません。今後は、事件の全体像を十分に把握した、被害者の人権に配慮した報道がなされることを強く求めます。

3)大学および教育機関への要望

 京都教育大学においては、本件について、責任ある対応を続けるよう求めるとともに、事件後着手しておられる、大学における性暴力やハラスメントの防止のための教育をさらに有効なものとすることを求めます。
また、各大学・学校においては、こうした学生間の性暴力問題が決して例外的なものではないことを十分認識のうえ、予防のための教育に真摯に取り組むこと、そして、万一問題が生じた場合には、とりわけ被害学生の尊厳と教育を受ける権利を守ることを最重点においた対処を行うことを求めます。

2011年8月7日
京都教育大事件地裁判決を問う8.7緊急学習会(於ドーンセンター)参加者一同
キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク関西ブロック

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