ある日、にゃんだが考えごとをしていました。にゃんだは、こないだ見た不思議な光景について考えていたのです。
ある人間:原発反対~!
別の人間:再稼働反対~!
みんな:原発はやめろ~!
それは、人間たちが原発に反対する気持ちを表明するために、みんなで集まってデモをしている様子だったのです。
「原発って、にゃんだ?」
「脱原発って、にゃんだ?」
にゃんだは、偶然、そこを通りがかったので、そこにいる人間たちに質問したかったのですが、大きな声でみんなが叫んだり、主張していたりして、にゃんだの声は届きませんでした。
それどころか、あまり近くに行くと、人間たちに踏みつぶされてしまいそうな危険を感じ、にゃんだにしては、足早に立ち去ったのでした。
その後、にゃんだは、あの日の光景のことを何度も思い返して、答えてもらえなかった疑問を持ち続けていたのです。
そこに、「原発なくても、電気は足りる」という文字を服に書いた人間が通りすがりました。なぜ、そのことがわかったかというと、その人間を見た別の人間がつぶやくように読み上げたからでした。
にゃんだは、その文字服の人間のそばに寄っていきました。
ネコ:ぉぃ、ォマェ
にゃんだは、話しかけました。人間は、にゃんだに気がついていません。
ネ:おい!ォマェ!
にゃんだは、もう少し大きく勢いのある発声で、話しかけました。
人:ぉ!こんなところに、猫がいる!
ネ:えと、原発って、にゃんだ?
人:ん?何か言いたいのかな?
ネ:原発って、にゃんだ?
人間は、こないだ原発反対デモ中に、落ちていたブレスレットをポケットに入れていたことを思い出し、なんとなく、腕に付けてみました。
ネ:原発って、にゃんだ?
人:ぉ、猫がしゃべっとる!
ネ:さっきから、聞いてるんだけど
人:そうだったのか、ごめん
ネ:原発って、にゃんだ?
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