ふざけた映画かと思って観ましたが。
タイトルで、誤解を招くような作りにしているのかもしれませんです、はい。
砂漠と言っても、イエメンなんです。
イエメンは、中東の国ですが、しかし、気候は「砂漠」と聞いて思い浮かべるのとは異なるもののようです。
イエメンの気候
紅海とアラビア海に面した国土の西半分には3000m級の山岳地帯が走り、東半分は砂漠があるという変化に富んだ地形のため、気候は場所によって異なる。首都サナアのある山岳地帯は緑も多く、日中は乾燥しており過ごしやすくTシャツ1枚で過ごせるが、朝晩は冷え込む。沿岸部は暑く夏には40℃を上回ることもあり、日差しは強烈。砂漠地帯では一日の寒暖の差が激しいので、暑さだけでなく寒さの対策も忘れずに。
で、映画の話ですが、イギリスに住む水産学者がイエメン出身の大富豪からイエメンに鮭を遡上させて釣りがしたいとの依頼を受けることから始まるお話です。
なぜか国家プロジェクトになり、断り切れずに協力することになった水産学者と大富豪の代理人との協力関係により、実際に工事に着工したりして、川が作られたりイギリスから持ってきた鮭を放流したりするんですが。
ただの大富豪の気まぐれな話かと思って観始めたのですが、もともとダムを建設しているところに、事業を起こそうという趣旨で、そのこと自体はかなりまともなことのように思いました。
イエメンからイギリスに出てきて、サーモン・フィッシングをしてみると、人種や文化・宗教とは関係なく居られることを発見したというくだりを聞くと、そういう文化を出身国に輸入したいという壮大なプランへの接続がわかり、なるほど、と思うものでした。
この一大プロジェクトと、水産学者と代理人との関係などで、ストーリーは進んでいくのですが、結末はなんとも。
川を作ることが、単なる川と鮭の輸入にとどまらないことが、このプロジェクトを成功させることの難しさだと思いました。
映画とは全く関係ないのですが、イエメンは、幼児婚(児童婚)が問題になっている国です。一説によれば、少女の52%が18歳になるまでに結婚するそうです。中には、まだ10歳にならないうちに、親よりも歳の離れた男性と結婚する例もあるようです。
ネット検索すると、8歳の少女が結婚し、その夜に出血多量で亡くなったとか。こんな年齢では、性的な成熟もしていないし、まだ、子どもですよね。女性や女児の人権という面から言うと、問題があると言わざるを得ないと思います。
どちらかと言えば、鮭を遡上させるプロジェクトではなく、女子教育を充実させるような国民の啓発や学校建設をしたほうがいいのではないか、と思いました。
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