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2014年4月29日 (火)

パシュトゥン人がアイデンティティ~わたしはマララ~

わたしはマララ: 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女

 本とペンを持って闘いましょう。それこそが、わたしたちのもっとも強力な武器なのです。ひとりの子ども、ひとりの教師、一冊の本、そして一本のペンが、世界を変えるのです。

 マララ基金は、ここ

“I think of it often and imagine the scene
clearly. Even if they come to kill me, I will
tell them what they are trying to do is
wrong, that education is our basic right.

 

– Malala Yousafzai

 パキスタンで、タリバンに撃たれて一命を取りとめた少女、マララ・ユスフザイさんの自伝です。

 今はイギリスに在住、しかし、故郷に帰って、それまでにも志していた女子教育に携わりたいのでしょうね。

 本書は、撃たれる前までの暮らし、家族のこと、その地域の慣習(女性は、男性を伴わずに出かけてはならないなど)について説明しながら、それらの女性の行動を制限する慣習を変えようと尽力し、女の子にも教育を受けさせたいと願う思いが書かれています。

 本書を読んで初めて知ったのですが、マララのお父さんも、女子教育に熱心な教師で、自ら学校を設立したりしているんですね。

 家庭によっては、女の子が産まれるとがっかりするような地域なのに、マララのうちでは、第一子として無事に産まれたマララのことを、父は非常に喜び、当たり前のように教育を受けさせて励ます様子が、感動的です。

 ちらっとしか触れられていませんが、この地域にも存在する「名誉の殺人」などを止めるような運動もやっているんですね。

 まだ、撃たれる日のところまで読み進めていませんが、とりあえず。

 今後、追記していくかと思います。

【2014.5.2追記】

 プロローグ、エピローグで挟んで、第五部までありますが、章は全部で24。

 マララが撃たれる事件が出てくるのは、20章です。だから、本当に、パキスタンの故郷であるスワート県での暮らしや事件前のタリバンのことや政治についてのことが多いです。

 撃たれる事件の前から、こんなに活発に活動をしたり、国際社会に訴えていることを、この人は全く知りませんでした。

 撃たれた後のことは、さすがにニュースになったので知っていましたが、こんなに詳細には全く知らなくて、かなりひどい怪我を負っていて、それでも、関係者の尽力でイギリスで水準の高い医療を受けることができたのですね。

 ニュースで一報を聞いたとき、頭を撃たれたという情報だったかと思いますが、この人は、それを聞いただけで、気の毒だけれど助からないのではないかと思いました。

 3発の弾丸が、3名の少女のからだを傷つけ、でも、3名とも亡くなることなく、生き延びることができたのですね。

 一番の重傷を負ったマララも、非常に幸運な怪我の仕方で、「幸運」などと言うには不謹慎な気もしますが、頭を撃たれて脳を損傷しなかったというのは、奇跡に近いと思います。

 その後、脳が腫れて頭蓋を圧迫して損傷を受けないように、頭蓋の一部をはずして、体内に埋め込んでいたという話も初めて知りました。頭の骨がないところに皮膚がかぶせてあったわけですね。

 女子にも、男子と同じように、教育を受ける権利を主張しただけなのに、どうして、こんなに危険な目に遭わなければならないのでしょうか。

 でも、世界には、パキスタンに限らず、女子教育は不要と考える国や地域がまだ多くあります。マララのように、発言することすらできないでいる人も多いだろうし、教育を受けたことがないから、教育を受けたいと思うことすらない場合も多いのかもしれません。

 女子に教育を受ける権利が、世界のどこに住んでいても保障されるような、そういう世界が一日も早く来るように、日本に住んでいる人ができることはなんでしょうか。


 すべての家庭に、すべての村に、すべての町に、すべての国に、平和が訪れることー――それがわたしの夢。世界じゅうのすべての男の子とすべての女の子が教育を受けられますように。私には、学校の椅子に座って、クラスメートたちといっしょに教科書を読む権利がある。すべての人間がにこにこしながらしあわせに暮らせる日が、いつか来てほしい。

 わたしはマララ。わたしを取り巻く世界は変わったけれど、わたしは変わっていない。

 
 

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コメント

えふさん、

マララさんのことは、ときどきニュースで見ていました。
「1本の鉛筆で、1冊の本で、勉強ができる」ようなことを公の場で語っていらっしゃいましたね。

マララさんのお父様も「教育は平等に」という考えの方なのですね、知りませんでした。
やはり、お父様の影響とサポートがマララさんを創り上げたのだと思われます。

「世界の果ての通学路」という映画を思い出しました。
学校へ行くために、毎日何キロもの道を何時間もかけて行っている、モロッコ、インド、アルゼンチン、ケニアの4人の子供のお話です。ドキュメンタリーです。

http://www.sekai-tsugakuro.com/

学べる幸せと、それを役立てる義務を、子供も大人ももっと感じるべきですよね。


miauleuseさん、エイガ

 映画「世界の果ての通学路」の御紹介、
ありがとうございますだよ。

 知りませんでした。今、ちょうどこれからという
時期なのですね。

 4つの地域の通学距離が途方もない子どもたち。

 通勤時間が片道1時間くらいで文句を言って
いてはいかんですね、と思いました。

 職住隣接も、学住隣接も、本当は実現したい
ことですけどね、できるだけ早くに。

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