6月になってますね・・・。
【2014.6.4 ちょいと追記しました】
急速に忙しくなりつつあります。
ですが、本も読んでます。
これも、仕事の一環なのですが。
こちらは、主に日本の状況を紹介されているものでした。
下の本が、著者の第一冊目の単著だと思うのですが、フルブライト奨学生として1年ちょっとアメリカで研究をされていたその成果がまとまったものです。
アメリカの、専門職・管理職のカップルが、どのようにして、子育てと仕事を両立しているか、インタビューによって明らかにしようとしています。
日本では、専業主夫というと、まだ本当に少数だと思うんですが、アメリカでは、少数派ながらも、全米のネットワーク組織を作っていたり、コミュニティに主夫仲間が居るっていうくらいで、日本よりは妻が高収入で、夫が主夫に専念することが広まっているようです。
それも、カップルで女性のほうが高収入ということが、それほど珍しくなくなってきているほど、女性で稼ぐ人が増えてきているということなのでしょう。
こちらは、中学生とか高校生くらいの男女に読んでほしい内容でした。
著者が、どのようにして、若い時に子どもを持ち、その二人の子どもを仕事をしながら育ててきたのかについて、書いてあります。
いずれの本も、やりがいのある仕事をして、家庭も子どもも持ちながら、暮らしていくことを当たり前のこととして生きられるよう、励ましたり、薦めたりしています。
日本に居ると、上の世代がものすごい困難にぶつかったり苦労を乗り越えている様子を見てしまうので、なかなか「自分には無理」と思って、専業主婦指向が高まったりするんでしょうけど。
アメリカの状況を見ると、子どもを持つか持たないかはすでに悩みではなく、2人にするか3人にするか、だそうです。
アメリカの場合、政府が保育サービスなどをあまり整備していない上に、法定の産前産後休暇(日本は産前6週間、産後8週間)がないことですね。
それなのに、子どもを2人以上は持とうとし、仕事もし続けるアメリカ女性の働き方は、日本から見ると、不可解な気もします。
でも、仕事の場ではなく、家庭内の家事や育児の分担を、夫婦でうまく分かち合っていることが、仕事の領域での活躍を可能にしているようです。
特に、いずれかが(多くは女性が)家事・育児の責任者で、もう一方(多くは男性)が「手伝う」ということではなく、両者共に、稼ぐ責任と家事・育児の責任を自覚していることが、夫婦の関係の満足度と、仕事の場での活躍につながっていると思いました。
アメリカのワーキング・ウーマンは、働き方の柔軟性を求める方向に社会を進めることに成功し(しつつあり)、日本は保育所の整備を政府の責任として負ってしまったために、長時間労働や働き方の柔軟性を進化させる方向には成功できなかった(まだできていない)っていうことなんでしょうか。
おもしろい本なので、ぜひお薦めします。
治部さんの初めての単著は、ちょっと大部なので時間がかかりますが、他のものは、すぐ読めます。
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