対談を書籍化したものです。
2011年に行われた対談を書籍化したものです。
島しょ部や過疎とされる地域の中から、勢いのある海士町などの事例を挙げて、経済指標だけでは把握できない豊かさについて語っておられます。
海士町は、結構いろいろ取り上げられているので、町長の方が書かれた書籍も拝読しました。
決して発展しているとも言い難い地域で、元気にがんばっておられる方々がいらっしゃるという話ではありますが、それだけでもなく。
コミュニティデザイナーの山崎亮さんのお話を理解するのに、少し時間がかかりますが、額面だけで稼いでいる地域だけをよしとするのではなく、「儲け」を金銭に関することに限定せずに、人間関係を「儲け」ていくことも、「儲け」と考え、いずれも大事だと言っているように受け取りました。
都市で暮らすことばかりが偉いのではなく、都市での税収を分配されて、公共事業をやっているところが都市と比較して劣っているのかというとそうでもなく。
藻谷さんは、採算のとれない自治体があるのは、国の仕組みがそうなっているからであるに過ぎないとおっしゃっているように思いました。
その中でも、がんばっている地域と、そうでもない地域があるのに、一律で、自立できない自治体がダメといのはおかしいのではないかと。
元気がある地域と、そうではない地域の違いは、どこから生まれるのか、そこで町を興そうとしている人たちが、幸せかどうかがひとつの判断基準のようです。
難しいです。
金銭を儲けなくても、人間関係を儲けて、幸せを感じながら生きている人たちがいる地域が、何をもって幸せなのか、そういう点をもっと考えてみなければならないのかもしれません。
もちろん、ここでも、生活するに必要な現金収入は必要だという話を否定されてはいませんでしたが。
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