映画「はじまりの街」~DVを扱ったイタリア映画~
先月末から岩波ホールで上映が始まりました。監督のインタビューを読み、また全国紙でも取り上げているのを知りました。映画監督と言えば、最近若手の女性監督も増えつつあるものの、まだまだ男性の仕事ですが、この映画は女性監督作品かと思いきや、男性監督なのでした。
日本でも、2004年に児童虐待防止法が改正された際、子どもが直接身体的暴力を受けたり、性的暴力を受けたりしなくとも、両親のDV(父から母の場合が多いのでしょうが)を目撃するだけでも心理的虐待になると定義が変わりました。その後、「面前DV」なる言葉もできてきて、DVのある家庭で育つ(育った)の子どもの問題も認識されつつあります。
この映画は、イタリアが舞台ですが、夫からのDVから逃れるべく離婚し、子どもを連れてローマからトリノへ引っ越して新しい生活を始める女性が主人公のストーリーです。
トリノに引っ越した理由は、DV被害者の女性の友だちが、トリノに一人で住んでおり、そこに住まわせてくれるからでした。
中年女性同士の友情のお話でもあるわけですけれども。
ただ、父から一緒に逃げた13歳の少年の存在が、非常に大きいと思いました。
13歳といえば、何もなくても思春期。
そこで、両親の間でDVがあり、それを理由に離婚して、すべての生活基盤を捨てて、知らない土地に行く、それだけで、相当な負荷なのですが、それ以上に、思春期のいろいろがあるような気がしました。
予告や広告などで見る情報ではまったく予期していなかった少年の話。
そこが、この映画のもう1つの主題のような気がしました。
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