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2019年3月30日 (土)

映画「メアリーの総て」を観てきました。

320-1

 近所に、一番館落ちの映画を上映する映画館があります。

 そこに、久しぶりに、映画を観に行ってきました。

 「メアリーの総て」、ご覧になりましたか。

 19世紀の作品『フランケンシュタイン』の物語を書いた若い女性を主人公とした作品です。

 フランケンシュタインの生みの親が、女性著者だとは、知りませんでした。

 たぶん、有名な話なのだと思います。

 そもそも、この人(=私)は、フランケンシュタインの物語そのものをきちんと知りません。

 後世に作られた映画やアニメなどの中に、登場してきたりしますが、それをちょっと知っているくらい。

 そんなこんなで、映画ですが。

 前半はテンポがゆっくりで、後半になるとスピード感がある展開です。

 18歳で、第1子が亡くなってしまうなど、人生の展開の早い女性です。かなりの苦難にこんな若いうちに遭ってしまい、なんとも壮絶です。

 『フランケンシュタイン』、読んでみなければなりません。

 また、この映画の監督は、サウジアラビア出身の女性監督ハイファ・アル=マンスールという方です。

 この方は、今でも女性差別が残っている印象の強いサウジアラビアに1974年に生まれて、大学で海外留学、その後も海外での生活を経験されているようです。

 今は、どこにお住まいかわかりませんが、この映画がイギリス、ルクセンブルク、アメリカの3国を制作国としているところをみると、やはり、サウジアラビアにはいらっしゃらないように思います。

 留学から戻り映画を3本制作した後は、アメリカ人外交官の夫とオーストラリアに行き、そして、シドニー大学で映画学を学んだとか。

 ウィキ情報ですが。

 サウジアラビアでは初めての女性映画監督のようです。

 そして、この作品の前に制作した長編デビュー作を発表したら、女性であるがゆえに殺害予告を受けたとか。

 まだまだ大変な状況が実在しますね。

 映画を観る前は、監督のこととか、背景について知らないままでしたが、見ているうちに、「女性監督作品ではないか?」と思うようになりましたが、正解でしたね。

 男性の身勝手さが多様に描かれているいっぽう、女性の置かれている立場の過酷さや、それぞれの女性のしんどい事情を映画きつつ、女性同士の支え合う関係性が描かれているのでした。

 シスターフッドをテーマとする作品とも言えます。

 それにしても、現代日本でも、個別の事情や社会背景は当然ながら違いますが、女性が生きていくことや、働いていくことの困難さ、さらには、一部の男性に見られる無責任さには、共通するものがありますね。

 映画で描かれる人生のあとで、メアリーと結婚した男性であるパーシー役のダグラス・ブースですが、美しい外見がゆえに、残念な役柄で、非常にガッカリ感の強い気持ちにさせられるところが印象的でした・・・。

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