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2019年4月13日 (土)

「天才作家の妻ー40年目の真実ー」

320-2 

 この映画、観に行かねばならないと思っていました。

 グレン・クローズ、すごい女優さんです。

 しかし、この人(=私)の内面が、こんなに深くできていないせいか、彼女の心情の変化をそこまで読み取ることができていないように思います。

 鑑賞後、映画のサイトにある有名人からの感想を読んだりしたのですが、「そこまでは、わからなかったわ~」と思ったのですから。

 それでも、天才作家たる夫の数々の不貞には、他人事ながら、結構腹が立ちました。

 その言い訳が、妻のほうに才能があることの辛さだと言うので、いっそう、頭に来ます。

 そして、そのたびごとに、その怒りや悲しさを、作品を書き上げることで昇華してきた文才のある妻。

 男性学でも学びながら、メンズリブでもやればいいのに、とも思うのですが、当時、そんな学問もムーブメントもなかったのでしょうから、他にお薦めできる対処法がありません。

 この映画のもとになった原作があるのですが、そこでは、フィンランドの文学賞を受賞したことになっているそうです。

 それを、ノーベル賞にして、ドラマティックな展開に仕立てた脚本家と、監督のすごさ、さらに、凄すぎてなかなかこの人には難しい内面の演技を行ったクローズの凄さに、圧倒されました。

 今では聞かれることもありませんが、10~15年前に、と思って調べたら2001年に出版されていたことがわかりました。『テクスチュアルハラスメント』という翻訳本です。

 女性が書いたものの評価を正当にはせずに、「これは、夫が書いたものに違いない」とか、女性作家の書いたものは読まないとか、そんな態度のことを示していると理解していましたが。

 最近では、そんなことはないのでしょうか。

 現在、女性作家は、正当に評価されているのか。

 そんなことも考えさせられるものでした。

 とってもフェミ映画です。

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