久しぶりに、読書感想
いろいろあって(簡単な言い訳、省略法です!)、なかなか更新できませんが、あれこれ活動はしております。
それほど多くの読書ができているわけではないのですが、ここに紹介することは、もっとずっとやっていない・・・。
そんなわけで、久々に、少し短めに書いておきます。
本書は、タイトルのとおり、水道を民営化(※)して、しかし、うまくいかず、公営に戻すという経緯をたどった諸外国の事例をもとに、周回遅れで民営化しようとする日本の現状に警鐘を鳴らしています。
「民営化」を推進する人たちの主張は、先行事例を見ると、否定されているのです。たとえば、安くなるとか。
そして、再公営化をしたことで、以下のことが起きました。引用しておきます。
興味深いことに自治体によるインソーシングにより、賃金の上昇で人件費が大幅に増えても、多くの場合全体にサービスコストが低下することが私たちトランスナショナル研究所の調査でわかった。自治体にとって費用と時間のかかる、競争入札がなくなり、高額な企業契約の対価がなくなるためだ。地域目線のバリュー・フォー・マネーの高い政策と言える。
あるいは、「ミュニシバリズム」の精神にのっとって、多くの自治体が協力し合いながら、技術の共有を行い、インソーシングを始めたら、どうなるか。それも、水道という一分野ではなく、さまざまな分野で行えば、小さな点は線となり面となって力になっていく(pp.156)。
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